美術展 杉本博司 瑠璃色の浄土 in 京都

杉本博司 瑠璃色の浄土 を観てきました。

本当にすばらしい展示がたくさんあって、行ってよかった。いや。来るべきだった。来られてよかった。本当に。

この展覧会が行われている平安神宮近隣には、美術館がたくさんあります。本当は、この日、いくつか美術館のはしごをし、1日美術を堪能する日にしようと考えていましたが、この、瑠璃色の浄土の展覧会がすばらしすぎて、余韻を残しておきたくて、ほかの美術館に行く予定を取りやめました。

以前に小田原の江之浦測候所に行ったことがあり、その時から杉浦博司さんの作品のすばらしさを知り、好きになりました。

今回、京都において、京セラ美術館の東山キューブが新設され、そのこけら落としとしてこの展覧会が開催されると知って、絶対に行きたいと思っていました。

京セラ美術館自体もすばらしいですし、庭園のガラスの茶室(2021年1月末まで無料公開予定)も素敵でした。

展覧会は、木とガラスでできた13の五輪塔の展示から始まり、展示室に入った瞬間から、空気が変わります。

ガラスの展示は、透明、青、グリーンがあり、青やグリーンのガラスは、今は規制により、製造ができないものだそうで、人間が造った美しさと過ちであると表現されていました。

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メインの展示は、「仏の海」という展示で、三十三間堂の千体仏を写真に収めたもので部屋全体の写真の展示は、本物の三十三間堂以上のインパクトがあります。この部屋でしばし、時間を過ごし、作品の静かさ、強さを感じていました。(こちらは撮影禁止でした。でも写真では素晴らしさが伝えきれないほどの作品です)

古美術商でもある杉本博司さんのコレクションもたくさん展示されていました。

すばらしい美術作品をを目の前にすると、言葉を失ってしまう。

美術展を見たら、ブログを書こうと思ってシリーズをつくることにしたものの、自分の言葉の拙さに書くこと自体をあきらめてしまいたくなります。

昨今は、リアルのイベントがなかなかできないことや、VRなどの技術が進んでいることで、リアルであることの価値が問われるようになりました。

私自身も、リアルでなくてもできることがたくさんあると感じてきましたが、今回、ちょっと考え方が変わりました。やはり絶対にリアルでなくてはならないものがある。数少ないけれど。

展覧会会場に入った時の「気」というか「空気」とか「音」*音は無音なんですが、私は絵を見ると音が聞こえます。この感覚は、行かないと、観ないと、味わえないものなのではないかなと思います。久しぶりに、「あ、この感じ」と脳が反応しました。

瑠璃色の浄土は、5月26日(火)~10月4日(日)京セラ美術館 東山キューブにて開催中。展示を見るためには予約が必要、ということですが、空いていれば、当日現地で手続きすることもできます。

最後に、美術展の最後の楽しみでもある、ミュージアムショップですが、今回、これも感動でした。素敵なものしかない。

美術展も商業的な側面がありますから、昨今は特に消費者のニーズに合わせて、消費者がほしいものがいろいろあります。トートバッグとか、クリアファイルとか。

でも、このミュージアムショップには、表現されるべきものだけがあり、これも素敵でした。本当に素敵な展覧会でした。

今夜もよい夢を見られますように。

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