美術展 琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術 in 東京

話題のアーティゾン美術館に行ってきました。すごくよかった。

アーティゾン美術館は、1952年に開設されたブリジストン美術館がアーティゾン美術館と名前を変え、2020年1月にオープンした美術館。ずっと行きたいと思っていてやっと来ることができました。

琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術 の展示の最終日前日だったので、すごく混んでいて、来る日を間違えた。と後悔しました。

最近、地方の美術館に行くことが多くて、本当に静かにゆっくり美術鑑賞できることが幸せだったのですが、今回、展示室に足を踏み入れた瞬間、ああそうだった。東京の美術館って、人気の企画展ってこういう感じ。ディズニーランドぐらい混んでる。とすごく嫌な気持ちになりました。

美術館で時間帯別のチケットの販売など、入場制限をしていますが、今回のアーティゾン美術館は、それでもすごい混雑ぶり。

これを解決するにはどうしたらいいのかな。と色々考えてしまいました。それについてはまた今度、時間を取って、書きたいなと思います。

私のひとりごとはさておき、混雑している会場に入った時には、うう。間違ってしまった。と後悔したものの、美術館を出るころには「来てよかった。また来たい。」と思いました。それくらいいい美術展でした。

アーティゾン美術館

ソノトキ 音楽ガ キコエハジメタ(1986)SHINTARO TANAKA

写真の作品は、田中信太郎 ソノトキ 音楽ガ キコエハジメタ(1986) です。企画展のエントランス前に展示されていました。素敵でした。

アーティゾン美術館は、東京の中心に所在し、東京駅、京橋駅、日本橋駅から歩いて行けるアクセスのよい美術館です。入館が予約制になっているところや、オーディオガイドがスマートフォンのアプリで利用できるところは魅力です。

以前に韓国のサムスン美術館に行ったとき、オーディオガイドにGPSがついていて、該当の絵の前に来ると自動的にガイドが流れるという画期的な機器が使われていて、さすがサムスン!と感動していましたが、日本でも同様のアプリが開発されてすごくうれしく思いました。

しかしながら、まだ改善の余地があるようで、多くの人がアプリのダウンロードや利用方法などに手間取っていて、大渋滞ができていました。今後改善されることを期待します。

最新の建物やシステムを用いて歴史ある美術作品を観るのはとてもいいものです。今後も定期的に企画展をチェックして再訪したいと思いました。

ミュージアムカフェなどは混雑のあまり、のぞくこともできなかったので、これもまた次の機会にチェックしたいです。

403 Forbidden

琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術

琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術、は一言でいうと、まるでパーティーにいったみたい!な美術展でした。

どうしてパーティーか、というのは後程述べたいと思います。

今回は琳派と印象派、ということで、東洋美術、西洋美術を並列で鑑賞するという趣旨の展示なのですが、ポスターのデザインが和的だし、俵屋宗達《風神雷神図屛風》の展示がメインになっているような印象を受けます。初公開となる琳派作品、国宝2点、重要文化財7点を含む日本画の展示がありましたので、それ目当ての日本画ファンが、それぞれの代表的な作品の前で、それこそ「モナリザ」の前みたいな大渋滞を起こしており、私は、日本画のゾーンの鑑賞を避けてしまいました。

アルフレッド・シスレー 森へ行く女たち

比較的鑑賞している人の少ない、印象派の展示に行くと、50点以上の西洋印象派の作品がありました。これがなんと豪華!ピサロ、ルノワール、ゴッホ、ユトリロ、モネ、シニャック、ドガ、セザンヌ、マネ、ロダン、カイユボット、ラトゥール、ゴーギャン、シスレーなどなどが勢ぞろい。

ピエール・ボナール ヴェルノン付近の風景

石橋財団コレクション選 においては、私の大好きな アンリ・ルソー、をはじめとして、草間彌生、藤田嗣治、佐伯祐三、ボナールなどの展示があり、本当に楽しく鑑賞しました。

アボリジナルアート

私があまり詳しくない、オーストラリアのアボリジナルアートなどの展示もありました。

ものすごいたくさんの量の展示に圧倒されながら、この感覚はいったい何?何かに似ている、そう。パーティーだ。と思いました。

パーティーのような展示会場

私は美術館で、好きな絵を鑑賞する時、親しい友達に再び会えた。みたいな気持ちになります。今回の美術展は、誰かに誘われて、なんとなく行ってみた大規模なパーティ。

このパーティー会場には、私の好きな、ピサロ、シスレー、ボナール、ルソーなどが勢ぞろい。久しぶりだね。やっぱり大好きだよ。元気だった?みたいな気持ちになります。

ギュスターヴ・カイユボット ピアノを弾く若い男

カイユボットは、彼の歴史的な背景から、(カイユボットは、裕福な家の生まれであり、印象派の画家達の作品を購入して、 印象派の人々を経済的に援助していました。)まるで当時の印象派の登場の様子を客観的に見ていた人に会ったような気がします。カイユボットは裕福だったため、自分の絵を売る必要がなかった。

自分の絵を認めてもらう必要がある人は、時代を客観的にみることができないだろう。カイユボットは、印象派を支援しながら、時代を客観的にみて、自らも描く、という人生を送っていました。

カイユボットの絵は、写実的でとても美しい。光に透けるレースのカーテンや、丁寧に描かれた、壁紙や絨毯の柄、ピアノの光沢など、すごく才能豊か。彼がどんな風にこの時代と、自分の芸術に向き合ったのかということについて、思いを馳せる時間を過ごしました。なんとなくカイユボットと、話をしたような気分になれました。

顔見知りだけど、話したことがない、人気者のセザンヌゴーギャン、ドガ。いつも本当によく、お噂は聞いてます。みたいに感じつつ通り過ぎ、

ラトゥール、の絵などは、ずっと興味を持ってました!もっと知りたい。仲良くなれそうかな。もっと知り合いましょう。と思い、

アボリジナルアートは「初めまして」私、全然知らなくて。でも、すごく印象的ですね。みたいな気持ちになります。

広い会場、50名以上がいるパーティーに行って、いろいろな人と会って楽しかった。というような印象の美術展でした。

こうやって、一つ一つの作品と対話するように、向き合って時間を過ごしました。あっという間に時間が過ぎていました。

まとめ

ということで、今回は 琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術 を観に行ったのに、琳派の作品は全然観なかった。という美術鑑賞の1日でした。(私はやっぱり西洋美術が好きということを確信した日でもあります。)

今夜もよい夢を見られますように。

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