ADDressライフ 断捨離って本当に必要? 

 私がADDressで生活していることを話すと、多くの人から荷物の質問を受けます。荷物を少なくした過程や、今実際に持っているものをお見せすると、

「少ないですね!すごいですねー。(でも私には無理)」というコメントや

「私も断捨離したい。でも、なかなか難しいんですよね」というコメントをもらいます。

私自身は断捨離することに成功し、少なからず、物を持たないメリット、(というよりはモノをたくさん持っていることのデメリット)を体感することができたので、私にとっての断捨離は必要だったということになります。

断捨離し、ミニマムな暮らしを始めて、早9か月。その後、いろいろな方と、「持ち物の量」について、お話しする機会があり、私は最終的に、断捨離ってすべての人に必要ではないよね。という結論にたどり着きました。

今日はそのことについて書きたいと思います。

断捨離が流行する理由

断捨離成功の快感というのは、すごく大きい。その理由としては多分3つあるんじゃないかなと思います。

1.できない、と思っていたことができた達成感

2.やってみたら意外に困らなかったという、目から鱗的な感覚

3.物が少ないと、物の管理にかかるお金と時間が圧倒的に少なくなることの感動

こうなると人は、断捨離を他者におススメしたくなる。でも、実は、断捨離は、ダイエット、英会話の習得などと同様に、失敗の確率が高い。

なので、多くの指南本やプロのコーチがおり、多くの人がここに多額のお金を払い、失敗し続ける、またはリバウンドを繰り返します。

これは、自己肯定感を低くする要因になります。

断捨離ビジネスは、一部の成功した人たちが、多くの失敗する人たちから、搾取する構造になっている。実際には、本当に成功している人はあまりいない。というのが現状だということ、流行しているのではなくて、失敗する人が多いだけ。という構造をまず知っておく必要があると思います。

物をたくさん持つことの幸せ

私の身の周りには、物をたくさん持っている人がいます。少なくとも身近に3人はいます。そのうち、断捨離したい、と思いつつ、うまくいかない人もいますが、私はいろいろ考えてみて、すべての人にとって断捨離が必要だとは思わないという結論にたどり着きました。

Aさんの場合

私が知っているある人は、お買いものが大好きで、かわいいものをたくさん持っています。かわいいもの、素敵なものを選ぶ眼を持っていて、人が持っていないような、レアものをたくさん持っている。断捨離の際に、一度手放してみて、必要なら、また購入すればいい、というようなものではありません。もう二度と会えない、大切なもの。そういうものにに囲まれて生活しているということです。それは多分、家族や、ペットと離れられないのと一緒です。

大好きな家族やペットのような存在に囲まれて暮らすことは、なんて幸せなことでしょう。

Bさんの場合

私が知っているもう一人の人は、ものすごく多趣味です。手先が器用なので、家はDIYで素敵な仕様になっているし、お料理も上手。楽器の演奏も得意です。

世の中にはいろいろなものが売っていますが、彼は自分の手で創り出したもののほうが、価値があると思っていて、それを生み出すための道具を、ものすごくたくさん家の中に持っています。

彼が言っていたことで印象的だったのは、自分が都会に住まないのは、住宅コストが高いから。自分は1年に一度しか使わないものであっても、思い立った時に自分の手で創造できることが大事だから、物を持っていたい。ということです。

世の中で売っているものより、自分がつくりだしたもののほうが素敵なんて、なんて幸せなことでしょうか。

物をたくさん持つ、ということはある意味、有能な証拠

Cさんの場合

もう一人、私が知っている人で、信じられないほどお洋服、靴、バッグをたくさん持っている人がいました。私がすごいなあと感心したのは、彼女はその持っている服すべてをすべて記憶していて、雪崩が起きそうなクローゼットの中の、どこにそれがあるのかを解っているのです。

彼女は、本当に残念なことに、今から10年前に白血病で亡くなりました。病院での生活でも、おしゃれを欠かさず、私によくパジャマの買い物を頼んでいました。私は、彼女のために、いつもパジャマにアイロンをかけて、慶応病院に持っていきました。

彼女はものすごく頭の良い人でした。自分の持ち物をすべて把握しているというだけでなく、一緒にスーパーに買い物に行くと、数多くの品物が並ぶ中で、どの内容量が一番多く、低価格か、をほんの2-3秒でわかってしまうという能力の持ち主。それ以外にも、彼女の頭の良さを表すエピソードはたくさんあります。

モノを管理する、というのはある意味、脳の働きを使うことです。

多くの学者研究室や、芸術家のアトリエは、モノがあふれています。テレビでよく観る、株主優待生活をしている、桐谷さんも雑多なお部屋に住んでいます。

すべてを把握し、管理する能力があるからか、

それともほかのことに集中し、脳のリソースをそちらで使い切ってしまうか、そのどちらかで、部屋にモノがあふれかえるということです。

ということは、物をたくさん持っている人、片付けられれない人の中には、すごく優秀な人がいる、ということも、ある意味事実なのだと思います。

そう考えれば、私が断捨離に成功した理由がわかる

このように考えてみれば、わたしが断捨離に成功した理由がわかります。私は何に対しても思い入れの少ないタイプです。愛情深いの反対で、少し薄情なタイプです。

そしてどちらかというと、頭で考えるタイプなので、物に対して、あまり情緒的な思いがわきません。視覚的に好みのものを選びたいという気持ちはあり、選択することについては、情熱的ですが一度手に入れたものについても、時間が経つと手放せないほど愛着を持つことがないのです。

さらに、私は物の管理が苦手です。正直言うと、こんなに断捨離した今でさえ、時々、自分の持ち物中に「あ。こんなものもあったんだ。」と思いだしたり、何かを買ってから、持っていたことに気づいたりと、そういうことの繰り返しです。

私は物の管理に脳のリソースを多く使ってしまうタイプなので、物を少なくしたら、すごく脳を使わなくなって、疲れなくなったのだと思うのです。

だから、物を管理するための脳のキャパシティがある程度あって、モノがあることが幸せな人は、たくさんモノを持っていたらいいと思うし、

逆にほかののことに脳のリソースを使いすぎて、物が管理できない人は、管理することを他者に委ねればいいのだと思うのです。

まとめ

今日は断捨離について書きました。断捨離は、失敗する人のほうが多い、ということをまず知っておくことが大事です。

そして、断捨離しないことのメリットを考えてみれば、そのほうが幸せに生きることができる。そういう人だっているということです。

流行りに乗らずに、自分の道を生きることが、すごく大切。私は最近、強くそう思うようになりました。

それでも断捨離してみたいという方のために

それでも断捨離してみたい、何かヒントを1つでも多く欲しい。という方がいたら、私の断捨離の記録を役立てていただけると嬉しいです。

今夜もよい夢を見られますように。

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