美術展 地中美術館 ベネッセアートサイト直島 in 香川

 李禹煥美術館とともに、訪れてみたかったのが、地中美術館でした。地中美術館は展示作品は多くないのですが、味わいのある美術館です。

地中美術館の前に行った 李禹煥美術館については以下にまとめています。

現在(2020年11月)、地中美術館は、オンラインによる予約制となっています。昨今、オンライン予約が必要な美術館はたくさんあるのですが、よほど大きな企画展ではない限り、大体当日でも入れることが多いです。しかしながらこの地中美術館は、私が訪れた日、オンラインチケットが完売済みで当日来た人は、入ることができないようでした。

私自身は、直島でどのように過ごすかの計画を立てているときに、直島の大きさや、様々な美術館の鑑賞にどのくらいの時間がかかるかわからなかったので、おおよそ、このくらいの時間がベストかな、と13:45で予約していました。しかしながら、現地でぴったりと時間に合わせてスケジュール通り動くことは難しく、当日キャンセルされる方もいるだろうから、多少調整可能かなと思って聞いてみたところ、時間変更は不可でした。待っている場所もないので、ちょっと不便さを感じましたが、それでも、行ってみる価値のある美術館です。

地中美術館

地中美術館 | アート・建築をみる | ベネッセアートサイト直島
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地中美術館は味わいのある美術館です。

地中美術館は、「地中」という名の通り、瀬戸内海の美しい景観を損なうことのないよう、「地中」に建設してあります。李禹煥美術館と同様に、安藤 忠雄氏の建築です。

地中美術館では、外光を取り込みながら展示作品を観ることができるので、朝、昼、夜で違った鑑賞ができますし、季節や天候によっても違うようです。

私が訪れた日は、とても気持ちの良い、晴れた秋の日でしたが、雨の日や、夜も鑑賞してみたい!と思いました。

エントランスがB1にあり、B2とB3が展示室になっています。

B2展示室

B2には、クロード・モネの睡蓮を鑑賞できる部屋と、ジェームズ・タレルの作品があり、カフェがあります。

モネの睡蓮は、5つの作品の展示がありました。スタッフの方とお話ししてみたところ、雨の日には部屋全体が暗く、睡蓮のある池も真っ暗に見えるそうです。

ジェームズ・タレルの作品は、

  • アフラム、ペールブルー 1968年 プロジェクター
  • オープン・フィールド  2000年 LED
  • オープン・スカイ    2004年 LED

オープン・フィールドと、オープン・スカイは実際に体験することができるアートでした。

・オープンフィールド

オープン・フィールドでは、実際に作品の中に入ることができます。作品の入口で奥行きのある作品を眺めていると、そこには、空と雲を感じさせるような、そしてそこを流れる空気が目に見えるような幻想的な世界が拡がっています。

スタッフの方に導かれて作品の中を歩くと、まるで空の中を宙に浮いているかのように、歩み進めることができ、そして、自分が歩いてきた方向を振り返ると、そこは真っ暗で、先は見えない。自分がかつて作品を観るために立っていた場所は暗闇になっています。

それは、明らかに、中と外の遮断のようなものをというのを体感させられるような作品でした。私たち日本人は、神社の鳥居などで、その「内側」と「外側」を意識することがあります。

また、私は父親が米軍基地に勤めていたことがあり、連れて行ってもらったことがありますが、日本の国土の中にあるアメリカ。その塀の中は別世界。「内側」と「外側」は、同じ空気が流れているはずなのに、まったく異なる空間です。

オープンフィールドは、ふわふわとした雲の中を歩くような感覚と、それとはまったく異なる「内」と「外」をを感じさせるような作品でした。

・オープンスカイ

オープン・スカイは、天井が長方形に抜けていて、部屋の中から、実際の空を眺めることができる展示です。「雨の日はどうなるんですか?」と聞いたら、実際に雨が入り込むそうです。

座って、空を眺めました。最初は雲一つない青い空。しばらくすると、白く薄い雲のすじ。そして再び青い空。この日は、とてもお天気が良かったので、空気感もとても気持ちがよかったです。座っている背面がなんとなく暖かいような気がしたので、聞いてみたところ、冬でも鑑賞ができるよう、ヒーターが入っているそうです。

このオープン・スカイは、毎週金曜日・土曜日に、閉館後、日没にかけて行うナイトプログラムがあるそうです。夜の空。寒い冬に、たくさん着込んで、空を見上げてみたい!と思いました。

B3展示室

B3にはウォルター・デ・マリアの「タイム/タイムレス/ノータイム」2004年 花崗岩 マホガニー材 金箔 コンクリート という大きな作品があります。

おおきな展示室の中に、大きな花崗岩が配置されていて、この花崗岩には触ることができます。この作品も、外光のはいる部屋の展示で、日の出から、日没まで、刻々と変化して見えるとのこと。

ウォルター・デ・マリアの作品は、ベネッセハウス近辺の屋外にもひっそりと展示があります。興味がある方は探してみるのも面白いと思います。

まとめ

写真撮影が全くできない地中美術館。私の頭の中の記憶と、HPで振り返りながら、感想をまとめました。

ベネッセアートハウス直島に宿泊していると、何度でも再入場ができるとのこと。スタッフの方からは、は朝、夜と何度も見に来てほしい。と言っていただきました。(その時は予約がなくてもいいのかしら。)

また行きたいな。

今夜もよい夢を見られますように。

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