美術展 アジアの美術 近代美術から現代美術へ アジアの神様大集合 in 福岡

福岡アジア美術館に行ってきました。

私は西洋美術が好きなので、日本美術には詳しくありません。そしてアジア美術はさらに未知の世界。唯一、李禹煥作品は好きでよく観ていて、憧れの李禹煥美術館にも行きました。

アジア美術についてももうちょっと知りたいな、と思っていたところ、宿泊した場所の近くにアジア美術館があったので出かけてみることにしました。アジア美術といっても、幅広いですよね。好きなものがあるかな。と楽しみに出かけました。

私は福岡という都市がとても好きです。空港から近いのも嬉しいし、食べ物もおいしいし、海もあるし、おしゃれなものもある。そして実は美術館もたくさんあります。

最近は、九州で行きたいところがありすぎて、福岡は通り過ぎるだけ、になってしまっているのですが、来るたびに、今度は福岡に長く来たい。と思ってしまい、毎回消化不良です。

福岡にもADDress拠点があったらいいな。でもこんな素敵なところには、空き家はないのかも。

福岡アジア美術館

福岡アジア美術館は、アジアの近現代の美術作品を系統的に収集し展示する、世界に唯一の美術館。中洲川端駅のすぐ前、リバレインセンタービルの中にあります。福岡市のアジアとの交流への先進的な取り組みのひとつとして1999年に誕生した美術館です。

通常は複数の展示、企画展が行われているようなのですが、当日は、常設展示(アジアの美術-近代美術から現代美術へ)と、「企画展 アジアの神様大集合」のみが行われていました。

素敵な作品がいっぱいあったのに、鑑賞している人はまばらで、福岡に訪れたときにはまた来たいと思いました。

福岡アジア美術館
福岡アジア美術館は、アジアの近現代の美術作品を系統的に収集し展示する世界に唯一の美術館です。

アジアの美術 近代美術から現代美術へ

この展示では3つのブースに分かれて展示がありました。

  • アジアの近代美術の黎明期 洋風絵画の登場
  • アジアにおける近代美術の成立からモダニズムの展開まで
  • アジアの現代美術

・アジア近現代美術の流れ

アジアの多くの国は、西洋諸国の植民地だったという歴史があります。そのため、西洋画の材料や技法を取り入れることができ、それが発展して、近現代のアジア美術になっていきました。

最初は、主にアジアを訪れた西洋人向けの輸出品、おみやげとして、西洋人が好む異国趣味反映し、西洋の材料、技術で作品が作られていたということです。

その後、それぞれの国から美術を学ぶ人が留学し、西洋式の美術教育を受けた若者が再び自国に戻り、新しい近代美術の創作への挑戦が始まりました。

太平洋戦争が終了した20世紀後半には、多くのアジア諸国が植民地から独立し、グローバル化の時代に入ると、アジア美術は、世界的な潮流に乗るのと同時に、アジアならではの表現も評価されるようになります。

現代では、アジアにも美術マーケットが形成され、大規模な展示会も開かれるようになっています。アジア美術は今後発展する大きな可能性を持っている分野といえるのではないでしょうか?

・好きだなと思った作品

チャーチャーイ・プイピア(タイ) 花よ、人は死んだらどこへ行くのか? 1964年-

力強く、印象的な作品です。私はチャーチャーチ・プイピアのことを知らなかったので帰ってから検索してみたところ、ほかの作品は、かなり衝撃的なテーマが多いようでした。この作品は、インパクトが強い作品ですが、静けさが漂い、花の香りとともに、右目にかかる花びらの生気を感じるような作品でした。

マリーン・キー(カンボジア) 「蝶」 「ウェディングドレス」

マリーン・キーについては調べてみたけれどあまり検索に引っかかってきませんでした。どこかでまた別の作品に会えるといいなと思います。

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インドのカンパニー絵画というのも興味深かった。これは冒頭に書いたように、インドの植民地時代に描かれたもので、イギリス人パトロンの好みに応じて制作した絵画。花鳥、人物などを写実的画風で描いたものを指すとのこと。インド美術。面白い。

企画展 アジアの神様大集合

この企画展 「アジアの神様大集合」は、2021年の新しい年を祝して、またコロナウィルスの退散を祈願して、という趣旨で企画された展覧会でとても面白かったです。ヒンドゥー教、仏教、キリスト教のなど様々な神仏を3つのブースで展示されています。

私をはじめ、日本人は、お釈迦様や、観音様をどちらかというと、シリアスなイメージでとらえていると思います。お寺を拝観したり、日本画や日本の仏像を観るときには、しーんとした静けさや、空気の震えを感じるような鐘の音が聞こえてきそうな感覚があります。

一方、タイや、インドで描かれたものは、カラフルで、なんだか楽しい雰囲気。音楽が聴こえてきそうな仏様たちでした。左は文殊菩薩像、右はお釈迦様の誕生のシーンです。

同じ仏様たちなのに、土地によって、表現のされ方が違う。心に宿る仏さまはきっと同じでも、作り手を通して表現された仏様はそれぞれ違うんですね。心の眼がそれぞれに違う。人間という存在そのものを感じられる、考えさせられる作品たちでした。

最近はいろいろな企画展があり、結構「無理やり」というような、趣旨があまり理解できないものも多いです。でもこういう企画展はシンプルで楽しい。

まとめ

ということで福岡アジア美術館、すごくよかったです。アジア美術にも、ますます興味津々。また福岡に行かなくちゃ。

今夜もよい夢を見られますように。

コメント

  1. Emillyさん、勝間塾のふうめいです。こんにちわ!

    福岡アジア美術館は私も大好きです!

    アジアの近現代の美術作品を収集する世界に唯一の美術館で、とてもすばらしい作品がありますね。
    最近ではアジア美術の高騰で新しい作品が購入できないと学芸員の方にお伺いしました。

    常設展やアジアの新進気鋭のアーティストを呼んで地元の交流等、面白い企画が満載。
    定期的に通いたい美術館のひとつです。

    • ふうめいさん。コメントありがとうございます。アジア美術館。私はあまり知識なく訪れたのですが本当によかったです。
      原田マハさんの「アノニム」を読んで、香港とか、中国などでのマーケットや関心度にも興味を持っていました!
      私もこれからアジア美術にも興味を拡げていきたいと思います。

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