ADDress多拠点生活 静岡榛原(はいばら)榛原滞在は多分、一生忘れられない思い出になる

榛原にはノープランで出かけました。

ちょうど、蒲原滞在中に静岡の新しい拠点がどんどんオープンになって、「静岡にいるんだし、せっかくなら」という気持ちで4泊の予約を入れました。

榛原は、静岡県榛原郡川根本町、というところに位置していて、「川根本町」のほうが人々になじみがある地名のようですが、私は知りませんでした。

「日本で最も美しい村連合」に加盟しているらしく、森林にかこまれた「山の中の拠点」です。

榛原での4日間を思い出すと、全く現実感がありません。榛原は、まるで鏡の向こう側のような、夢の中での出来事のような、異次元の世界でした。今回の榛原滞在は、多分私にとって、一生の思い出になるのだろうと思います。

榛原での異次元体験はメイントピックに書きました。

*今回ものすごく長くなってしまいそうなので、「異次元体験」だけを読みたい方はメイントピックまでスキップしてください。

榛原までのアクセス

用宗の拠点から、榛原の拠点までは、電車で移動しました。榛原拠点のある青部駅は、かなり山間、奥地の様子だったので車で行こうかどうか、悩みましたが、路面が凍ったら嫌だなと思ったのと、大井川鉄道に乗ってみたかったので電車にしました。帰りはバスも利用してみました。

大井川鉄道の途中の門出駅の前に新しい商業施設ができたというのを聞いていたので、そちらに立ち寄ってから向かいました。

・KADODE OOIGAWA

KADODE OOIGAWAは緑茶、農業、観光の体験型フードパークということで、緑茶の体験/試飲コーナーや、ファーマーズマーケット、カフェなどの複合施設になっています。榛原の拠点の周囲には、買い物できる場所がないのがわかっていたので、こちらでいろいろ買いものをしていきました。肉、魚、野菜、卵、調味料と何でもそろいます。お花も売っていました。

KADODE OOIGAWA – 静岡県のほぼ中央に位置する、2020年秋オープンのお茶と農業の体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」のホームページです。
静岡県のほぼ中央に位置する、2020年秋オープンのお茶と農業の体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」のホームページです。

榛原の拠点へ行く方法はいくつかあります。

1.車 

静岡駅にガッツレンタカーがあるので、ここで車をレンタルしていくのがいいかもしれません。

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2.電車(料金1,750円)

大井川鉄道で金谷→千頭を走り、途中の青部駅まで行きます。電車はおおよそ2時間に1本しかなく、3月19日(金)まで護岸損傷部本復旧工事及び鉄道施設メンテナンスのために一部区間がバスの代行運転になっています。

大井川鐵道【公式】
SLの動態保存に努める大井川鐵道。四季折々の自然豊かな大井川沿線は、懐かしさと癒しを与えてくれます。

3.電車&バス(料金1,080円)

青部⇔川根温泉区間は大井川鉄道に乗り、川根温泉からJR島田駅までバスも運行されています。このバスはコミュニティバスとなっていて、運賃がなんと300円なので、乗り継ぎ時間を合わせることができれば、かなりリーズナブルに榛原の拠点に行くことができます。

https://www.city.shimada.shizuoka.jp/fs/3/3/5/6/7/7/_/kawaneonsen.pdf

宿泊した場所

榛原の拠点はゲストハウス ゆる宿Voketto との提携拠点です。古民家を改装した拠点というのをHPで見ていましたし、山の中の拠点なので、想像してはいましたが、駅に降り立った時から、異次元の体験が始まりました。

ゆる宿Voketto - TOP - 大井川でBBQ・農業体験ができるおすすめの宿泊施設
TOP-静岡県の大井川にある「ゆる宿Voketto」は、築140年の古民家を改装した宿泊施設です。コンセプトは、多くの人が集まりゆったりとした川根時間のなかで、日々の喧騒から離れて本当の自分に立ち返る。そんな場所をつくりたいと思い、ゲストハウスを開きました。BBQ、川遊び、農業体験といった時間を忘れて没頭できるおすすめ...

私と、もう一人のおじさんしか乗っていない大井川鉄道。約1時間、ゴトゴト言う電車に揺られて青部駅に到着しました。青部駅で降りたのは当然ながら私一人。無人駅。降りて、周りを見まわすと、宿であろう方向に男性二人がこちらを見ているような‥。まさか、家守さんではないよね・・と思いながら歩いていくとやはり家守さんでした。(家守さんと近所の人)

2時間に1本しか走っていない電車。そして恐ろしく辺鄙な場所に、車ではなくて電車で来るという未知のADDress会員。(私がADDressの初めての滞在者だったらしい)きっと、あの電車にのってくるんじゃないか、ということで家の外に出て、見ていたそうです。

榛原の拠点の家守さんはすごくいい人でした。本当にいろんな意味でいい人だったと思います。

・いろいろな体験をさせてもらった

榛原の拠点では、地域の方と一緒にいろいろなことをしました。それが想像していた以上に楽しかった。これは後ほど詳しく書きます。

・いろいろと率直に意見を言わせてもらった

私が初めてのADDress滞在者だったということ。私の物差しにはなってしまうけれど、正直、この拠点、すごくおしゃれで、こだわってリノベーションされた物件ではあるものの、キッチンがものすごく寒くて、ものすごく汚かった。私のADDress経験の中では最悪と言ってもいいくらいだったので、家守さんに率直にそのように言いました。

当初、その汚れたキッチンを半分くらい、自分で片付けたり、掃除したりしていましたが、やっぱり直接言おう。と思い、キッチンを清潔にしたほうがいい、キッチンではお湯が使えないので、ゴム手袋を用意してほしい、とか、細々と言いました。

その時家守さんは、ふんふん。と聞いてはいたものの、そんなに真剣に受け止めてくれてはいないように(私には)見えていました。私自身は、自分の気持ちを言ったし、あとは何とか自分で工夫して残りの日々を過ごそう。と思っていました。

ある日、私が外から帰ってくると、キッチンが見違えるように変わっていました。

私は家守さん、えらいなあ。と思いました。突然やってきて、色々と文句を言う私の言うことを聞いて、できる限りのことをしてくれた。

私は、直接言ったつもりはないけれど、(言ったのかも)多分「顔に書いてあった」であろう、寒い寒いという私の心の叫びを受けて、部屋を暖かくするよう、いろいろ工夫をしてくれました。

拠点をあとにした後日、メッセンジャーで

寒かったりキッチンが汚れていたり、至らない点があったと思いますがまた遊びに来てください☺

と言ってくれました。

世の中には「すぐやる人とそうでない人」がいます。言われて、「すぐやる人」って実はあんまりいない。私の言うことを聞いてくれた、ということだけではなくて、「この人はすぐやる人なんだ」ということがわかり、優秀で、いい家守さんだなあと思いました。

メイントピック

いつもはトピックごとに、まとめて文章を書いているのですが、今回は、日々の出来事がディープだったので、日を追って書くことにしました。

・到着日

私が夕方拠点に到着したとき、ちょうどご近所の方が来ていて、土間で七輪でお餅を焼いて食べているところ、のことで、私も一緒にお餅をいただきました。

自己紹介をしたり、多愛ない話をしたりしたのですが、今思えば、家守さんからすれば、家も持たずに、一人で電車でやってきた変なADDressの中年女は、宇宙人くらい不思議な存在だっただろうし、逆に私からすると、夕方に、お茶を飲みながら、七輪でお餅や鹿(鹿!)を焼いて食べている人たちは、なんだか、すごく不思議な人たち、という感じがしました。

多分、お互いに気を使いあっていたので、夕ご飯を食べるタイミングを言い出せなかったのか、お餅を食べたので食べる必要がなかったのか、ちょっとわからないまま夜遅い時間になりました。死ぬほど寒い寝室に戻って、「ここで5日間すごすのかあ。大丈夫かなあ私。」と思いながら眠りました。

2日め

「年末に借りた杵と臼を返しに行くんですけど、ヤギがいるからヤギ見に行きますか?

と家守さんに言われて、「は?。ヤギを見にいく??とは?」と思いましたが、行くことにしました。

私は子供のころ、ヤギを見たことがあります。親せき(東京都です!)の家の近くにペットとしてヤギを飼っている人がいて、それは庭にいる結構大きなヤギでした。ヤギはいつも、つまらなさそうに、ひもでつながれていました。なので、私にとってヤギは、特に何も感じさせることのないただの草食動物でした。

それに私は動物を飼ったことがなく、動物がちょっと怖い。

だから特別ヤギを見たかったわけではないけれど、特にほかに予定もないし、連れて行ってもらうことにしました。

車で到着すると、そのお宅には、ヤギがたくさんいました!車から降りていったら、一斉にこっちを見るヤギ。かわいい!

ここにいるヤギはザーネン種という品種でだそうで、すごく白くてきれいなヤギでした。目の周りが赤くて、かわいい。見てる見てる。

一頭、一頭のヤギの名前を聞いて、飼い主さんがヤギを愛おしそうに触っているのを見て、「私も触ってみたいな」と思ったのですが、ちょっと勇気がなくて触れませんでした。

同じ敷地内でほかの方たちが、3名ほどでお味噌を仕込むための麹づくりをしているということだったので見にいって、ちょっと一緒にやらせてもらいました。

どこから来たの?」「何しに来たの?」という質問にお答えするために、ADDressについて説明してみたものの、みんな「????」という感じでした。移住目的で来ているわけでもないし、なにか目的のある旅でもなさそう。一体この人何なの?的な視線を浴びつつ、なんとなく親切にしてもらって、帰りには手作りのお味噌をいただいてしまいました。

私も、この人たちが、なぜここで味噌を作っているのかよくわからず、お互いなんだかよくわからなかったと思うけど、麹づくりをしている間に、家守さんは拠点に帰ってしまったので、私は見知らぬ人に拠点まで車で送ってもらうことになりました。

拠点に帰ったら家守さんがおひるごはんを食べていたので、「ヤギがかわいかった。触ればよかったなあ。」と後悔していることを伝えて、あとは一人で書き物をしたりして過ごしました。

3日め 昼間

3日目は一人で、寸又峡にある「夢の吊り橋」を見に行きました。千頭駅から、寸又峡温泉まで行くバスは私一人きりで、つり橋にだれもいなかったらどうしよう。と思っていたら、車で観光に来ている人はちらほらといました。

つり橋は、本物の「つり橋」だったので、バランスを崩せば、川底に落ちてしまう。橋の途中で写真を撮る余裕なく、渡りました。つり橋の周りのハイキングコースを1周して、寒かったけれど、いい運動になりました。

寸又峡温泉の近くに、もりのいずみ という温泉施設(宿泊施設も併設されています)があります。寸又峡温泉の帰りに温泉に行って来たら?と家守さんに言われ、私はあんまり温泉に興味がないので、返事を渋っていたら、その温泉施設の人が、迎えに来てくれ、送ってくれるということになり、温泉に行くことになりました。

もりのいずみ|【もりのくに】もりのいずみ|もりのコテージ|静岡県川根本町
もりのくには、温泉施設もりのいずみと宿泊施設もりのコテージの総称です。廻りの木々の緑の優しさと、清らかな空気、鳥のさえずりの自然を感じながら、1日ゆったりとお寛ぎください。

もりのいずみ の温泉は、大井川が絶景として見える良い露天風呂があるのですが、実は、ハイシーズンになると、釣り人がたくさんいるので、露天風呂は使えなくなってしまうとのこと。シーズンオフの時に来ていいこともあるんだなと思いました。

行きも、帰りも私一人なのに、車で送ってもらっていいのかな、と思っていましたが、家守さんに今度ギターを教えてもらうからいいよ。みたいな感じで、「よくわからない滞在者である私」を温泉から拠点まで送ってきてくれました。

・3日め 夜

3日目の夜は、「女子会」をするから「カレーを作るけど食べる?」と家守さんに聞かれました。そもそも家守さんは男性だし、誰が来るの?と聞いたら、男女比は半々くらい。なんで女子会なんだろ。まあいいや。「カレー食べます!」「OK」みたいな感じで、夜はお客様が来ました。

家守さんが作ってくれたカレーは絶品でした。拠点は、カフェ?レストランも営んでいるとのことで、お願いすれば、1,000円でカレーを作ってもらえるみたいです。

地元の人や、移住してきた人、(この中に、初日にお餅を焼いて食べた人と麹を作った時にいた人が含まれる)と色々な話をして、みんなADDressのことに興味津々でした。このあたりでやっと、みんなADDressの仕組みや、私がその会員であり、どのような生活をしているのか、ということを理解してくれたようでした。

色々な人と話をして、なんとなく私も地域の人たちとも馴染めて、気づいたら、榛原での日々を楽しく過ごすことができていました。

4日め

前日の夜、カレーを食べているときに、麹づくりを一緒にした青年が、明日は、できた麹で味噌をつくり、午後はキムチを漬ける予定予定だから来る?と聞かれました。

私はもう1回ヤギを見たいから行きたい。と言って、家守さんに、車で送ってくれるか聞いたところ、OKとのこと。帰りも誰かが送ってきてくれるとのことでした。やった。

その日は、移住組の人で、「味噌づくりをやってみたい人」「キムチを作ってみたい人」が続々と集まっていて、10名くらいで、地元の方に教えていただきながら、作業しました。

移住組の人の中には、二拠点での生活をしている人もいて、地元の人たちに説明するよりは、ADDressの仕組みをわかってもらうのが楽でした。最後に別れるときは、「いい旅を!」みたいに言ってくれて、なんか海外でバックパッカーの人にあった時みたいな雰囲気でした。

みんなそれぞれが、「やりたいこと」や「理想の生活」のイメージを持っていて、「当たり前の生活、自然の中での暮らし」みたいなことを大事にしたい人たちが集まってきているようでした。

近くに美味しいパン屋がないから、パン屋を作ろうか。とか、こういう仕組みで何か売ろうか。とかいろいろなアイデアで新しいことが生まれそうだったし、季節ごとの農産物、畜産物を使って、日々、色々作るものがある。

冬はお味噌を作って、春になったらお茶を摘んで、梅雨ごろには梅干しや梅酒。鶏から卵をもらって、ヤギを飼って、ミルクをもらったり、ヤギを食べたりする。そうやって、毎日が、1年が過ぎていく。

午後になって、ひとやすみ。ということになって、ヤギの家の中でみんなでコーヒーを飲みました。ヤギたちは再び、いっせいにこちらを見ます。初めてヤギを見た人も「かわいいー。」と言って、ヤギと触れ合っていました。

私は、「今日来たのはヤギに触るためだった」ことを思い出し、勇気を出して、そっとヤギに触ったり、お水を変えたり、餌やりのお手伝いをしました。よかった。もう1回、来てヤギに触った(恐る恐るであっても)ことで、やり遂げた感がありました。

帰るころに、もうすでにADDressの仕組みが分かった地元の人たちは、「次はまた梅の季節頃(お茶の季節)*人によって色々良いと思う季節が違うらしい。においでね。」と言ってもらって、拠点に帰りました。

本当にみなさんによくしてもらって、嬉しかったです。でも、私には何もお返しできることがなかった。

・5日め 最終日

午前中の早い時間に、乗り継ぎの良いバスがあったので、それに乗って帰ることにしました。

榛原拠点の朝は、すごく寒い。リビングには、薪ストーブがあり、薪ストーブに火をつけるには、薪を格子状に組んでいって、中に枯葉を入れ、そこに火をつけて、薪にも火が付くようにする、と少しだけ技術が要ります。

家守さんがいないときに、私が自分で薪ストーブをつけられるように、と火のおこしかたを教えてもらったのですが、私は、薪がうまく組めなかったり、ガスバーナーの使い方がわからなかったりして、ずっとうまくつけられませんでした。

最終日の朝は、ちゃんと薪ストーブがついて、家守さんが朝拠点に来た時には、ストーブの中の火は、しっかりと燃えていました。

やっと薪ストーブが一人でできたのに、今日はもう帰る日だねー。と、家守さんにサヨナラをして、また来るね。東京にも遊びに来てね。と言って、拠点をあとにしました。

バス停でバスを待っているとき、バスに乗ったら、鏡の向こう側だ。と思いました。

懐かしい現実の世界。でも、榛原での生活だって現実だ。同じ時空にいるということが、うまく理解できないまま、今日に至っています。

まとめ

東京でこの文章を書いている今、榛原での日々を思い出すと、あれは、本当に現実だったのかな、夢だったんじゃないかな。と思います。

夕方、薪ストーブがパチパチ音を立てる中、家守さんがギターを弾いてくれたり、みんなでいろいろ話したり、作業したり。ヤギのことも。

春になって、再び榛原を訪れて、あの駅を降りたら、実は誰も実在していないんじゃないか。ああやっぱり夢、妄想?だったんだ。という、「別の妄想」で頭の中でいっぱいになり、ものすごく不思議な気持ちになります。

ADDressがなかったら、きっと出会わなかった人たち。こういう人たちに出会うと、何もできない自分に対して劣等感がつのる。その時、で大学院時代の友人から「今どこにいるの?」と連絡が来て、ヤギと遊んでる。と写真を送ったら

「OMG!」

と返事が来ました。よかった。私はちょっとは進化しているんだ。

今夜もよい夢を見られますように。

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