美術展 ムーミン展 in 札幌

札幌芸術の森美術館に、ムーミン展を見に行ってきました。すごくよかったです。

私はムーミンのキャラクターのミイが好きです。鋭い洞察力で見抜いたことをずばりと指摘するところに共感します。

ムーミンには、多くのファンがいます。私はムーミンのストーリー自体にはあまり詳しくなく、トーベヤンソンの絵画、すなわちアートとして、そして彼女の哲学的なところに共感するファンです。

札幌芸術の森美術館は、日曜日ということもあり、大変な盛況でした。ムーミン展を観て、私が思ったことをまとめました。(あくまでも個人的な見解、感想です。)

今回の展覧会の概要

今回のムーミン展の総展示数は、500点と大変見ごたえのある展覧会です。展示は以下の7つのブースに分かれていていました。

  • ムーミン谷の物語
  • ムーミンの誕生
  • トーベヤンソンの創作の場所
  • 絵本になったムーミン
  • 本の世界を飛び出したムーミン
  • 舞台になったムーミン
  • 日本とトーベとムーミン

ムーミン展を観て私が思ったこと

原画やスケッチの細かい描写の中に自分の好きを見つける楽しみがある

原画やスケッチは、ムーミンやミイ、スナフキンなどのキャラクターが可愛らしくに描かれていることはもちろん、背景となる建物や自然の風景、葉っぱの1枚1枚まで、トーベ・ヤンソンの世界を感じることができます。だれも気づかないような細かい描写、自分だけのお気に入りを見つけるために、展示室内を何度も行き来してしまいました。

キャラクターが変化していく様子、そのエピソードの素敵さ

原画以外にもフィギュアや、陶器のムーミンの展示がありました。もともとは、一次元で表現されていたものが、二次元、三次元へと変化していきます。アトリエ・ファウニ(Atelier Fauni)のフィギュアの展示もあり、これもものすごくかわいかった。アトリエ・ファウニが製作していたフィギュアをトーベ・ヤンソンが気に入り、ライセンスを渡したというエピソードも素敵でした。

The story of Atelier Fauni and their Moomin troll dolls - Moomin
Did you know that there were official Moomin dolls made as far back as in the 1950s? This is the story of how the first Moomin dolls came to be. Helena and Mart...

ミイの着せ替えがとてつもなく可愛い

ミイの着せ替え(一次元)がありました。そのお洋服のデザインの可愛いかったこと!

素敵な図録(買えなかったけど)

アイキャッチ画像は今回のムーミン展の図録の写真を使いました。いい図録ですよね。本当に欲しかったのですが、今は多拠点生活で物を持てない身なのであきらめました。観たものすべて、お気に入りのすべてを心の眼に焼き付けました。

スナフキンも「ムーミン谷の彗星」の中で言っています。

「そうだな。なんでも自分のものにして、持ってかえろうとすると、むずかしいものなんだよ。ぼくは、見るだけにしてるんだ。そして、立ち去る時には、それを頭の中へしまっておくのさ。ぼくはそれで、カバンを持ち歩くよりも、ずっとたのしいね」

私が勝手に想像したこと トーベ・ヤンソンはムーミンを描きたかったわけではないのでは?

トーベ・ヤンソンは芸術に関する職業を持つ両親に育てられ、自分自身も絵を描くことが好きだったことから、15歳で雑誌の挿絵を描き始め、その後スウェーデン、フィンランド、パリで芸術を学びます。小説も書いていたということなので、絵画か、小説か、何らかの形で自分を表現することを望んでいたはずです。

ムーミンを描いた後、彼女の望む形だったかどうかはわかりませんが、ムーミンはブームになっていき、支持する人が増えていきます。

自分が描いたキャラクターたちが、いつの間にか本当に動き出してしまったような感じだったのではないか。ムーミンが自分が描きたかったものなのかどうか、ということを考える間もないうちに、いつの間にかこのキャラクターたちと共存していくことになってしまった。みたいな感じだったのではないかなと思います。

トーベの母はインダストリアルデザイナーなので、芸術を商業として捉えることすなわち、自分の生み出したキャラクターたちが、商業ベースに乗っていくことは受け入れやすかったのかも。トーベにとって、大勢の人に愛されることによって、命が吹き込まれてしまったキャラクターたちとともに、トーベ自身も共存していこうとしていたように私は感じています。

ムーミンのストーリーは先進的

私は大人になってからムーミンのことを調べるうちに、ミイとスナフキンが異父兄弟だということを知ります。それを知った時に、すごく先進的だなと感じました。

ムーミンのアニメーションが日本で放映され始めたのは、1969年、そのころの日本において、子供向けの童話のなかで異父兄弟のような存在を描くということはあまり考えられられません。

それ以外にも、世の中のダークな部分も描かれているムーミンの物語。私は、大人になってから初めてムーミンという作品をトーベ・ヤンソンの哲学という視点を持ってみたときに、ますますファンになっていきました。

トーベ・ヤンソンはユニークでミイみたい

今回の展示の中には1923年〜1953年に刊行された政治風刺雑誌「GARM」の挿絵の展示がありました。トーベは15歳でこの挿絵を手掛けますが、風刺なので、世の中を斜に構えるような表現がたくさんあります。挿絵とコメントを一緒に見ると、その視点に驚かされます。くすっと笑ってしまうようなユニークな視点を垣間見ることもできます。これはなかなか文字で表現しきれない。挿絵と文字の両方をみて、はじめて感じるものだから。もう一回観たいな。

私は将来、絶対にフィンランドへ行く

私は海外旅行が好きなので、以前は年間4-5回どこかに出かけていました。行きたかった国のほとんどにはすでに出かけていましたが、北欧だけ、まだ行ったことがありません。

北欧の夏は短く、6月か、7月に出かけなければ、楽しみ切れない、と思っていて、なかなかチャンスに恵まれませんでした。毎年どこかに出かけているんだから、そのうち行けるだろう、と思っていました。

今、だれもが自由に海外旅行に行くことができません。今まで当たり前にできていたことが、突然できなくなることがあるんだ、と、今年、世界中のすべての人が思ったことでしょう。

また今度、またいつか。そう思っていても、世の中の事情や、自分の事情も、突然変わります。やりたいことはその時に。大事なことは後回しにしない。教訓となりました。

まとめ

実は、ムーミン展的な展覧会は、過去にも機会があれば観ているので、今回行かなくてもいいかな、なんて思ったのは大間違い。ものすごくいい展覧会でした。

今回ムーミン展を観たことで、ムーミンの世界、トーベ・ヤンソンの世界についてあらためて考えてみることができました。

ムーミン展は、11月3日まで札幌の森芸術美術館にて開催しています。

ああ。本当に行ってよかった。

今夜もよい夢を見られますように。

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