会社を辞めるときに失うものは、いろいろあります。会社を辞めてみると、あらためて会社員って色々なメリットがあるんだな。と思います。
会社が与えてくれていたもの、会社を辞めて失ったものを整理したうえで、私が新たなコミュニティとして選んだADDressやオンラインサロンについて、整理しておきたいと思います。
無職になったら必要なもの。それは新しいコミュニティです。
今まで会社が与えてくれたもの
まず、会社で仕事をしているとお給料がもらえる。会社員とは気楽なもので、仕事の出来がよかろうと、悪かろうと、(短期的には)お給料がもらえるんです。これはすごいことだなと思います。
また、会社ではいろいろな教育機会を与えられるので、仕事を通して経験を積めることはもちろん、OFF-JTでの研修機会もたくさんあります。成長できる機会をお金をもらいながらできるということです。
小さいことですが、仕事で移動にかかる費用は、会社が支払ってくれるし、私が勤めていた会社では、飲み物やお菓子などは、常に無料で提供されていました。食事が無料で提供される会社もありますし、福利厚生などもあります。
そして何より、真摯に仕事を通して人と協働すると、絆が生まれます。私は小さな事業の立ち上げの部署を多く経験してきたことで、通常では仲良くならないような種類の人たちと、日々意見を交換し、時には言い合いをし、大変なことを一緒に乗り越えてきたことで、仕事仲間という枠組みを超えて、一生の友を作ることができました。
ということから、私は個人的には、会社ってすごくいいところだったと思っています。
結局、研修や交通費や、無料のリフレッシュメンツなどは、私たちの労働から搾取されて提供されているもの、と考えることもできますが、2割の優秀な人が8割のひとの普通の働きを担っていると考えると、特別優秀でない限りは、会社員でいるほうが、得られるものは大きい、というのが私の持論です。
それなのになぜ会社を辞めたんだ。ということについては過去にまとめています。
会社を辞めて失うもの
会社が与えてくれていたものを整理したうえで、あらためて会社を辞めて失うものを整理すると、それは
- 収入
- 教育機会
- 人間関係
の3つです。なので、今後はこれらを主体的に自分で構築する必要があります。私は当分は、新しいキャリア模索をしようと思っているので、収入が一時的になくなることは、問題なしとしていますが、教育機会と新しい人間関係の構築については、積極的に作っていく必要があると考えていました。
新しいコミュニティ オンラインサロンとADDress
会社を退職する際に、いくつかのオンラインサロンに入会してみることと、ADDressを始めることの2つを、実行し始めました。結論として、会社にいたとき以上の出会い、学びがありました。
・コミュニティに関する苦手意識が変わった
わたしは今まで、会社以外のところで積極的にコミュニティに関わってきませんでした。以前、持ち家があった時に入っていた自治会のようなご近所づきあいとか、お稽古事、習い事を通して知り合う人たちとの人間関係とか、そういうのは、かなり苦手で、多様な人との付き合いは面倒だなと思っていました。
社会人大学院では、一部の人たちとはとても良い人間関係を構築できたものの、それはほんの一部の人たちであり、多様な人とつながることは苦痛であると考えていました。
会社を退職する際に、新しいコミュニティを見つけなくてはいけないんだ、と思う一方でそれが気が重く、不安でもありました。
少し前に、ADDressのイベントに参加したとき、入会希望の方からのご質問で、「変な人がいたらどうしているのか」というのがあったのですが、私はこの方の質問の意図がものすごくよくわかります。
私が今まで体験してきた、「ご近所づきあい」にも「お稽古事」にも「大学院」にも、こちらがうんざりするような嫌な人は必ずいました。そういう人に翻弄されて、わずらわしさを感じるような生活をすることを避ける、それが幸せの条件、という考え方が私にはありました。
しかしながら今のところ、私が選んだ「オンラインサロン」と「ADDress」の新たなコミュニティでの人間関係は私には心地よく、と新たな教育機会と人間関係構築の機会の両方を得られています。
なぜ、「ご近所づきあい等」と「ADDress等」とが違うのか。その理由を考えてみると、「範囲(流動性)」と「深さ」が大きく関係している、ということがわかります。
・コミュニティの「範囲(流動性)」と「深さ」が心地よいかどうかを決める
コミュニティについて、自分にとっては、その範囲と深さの選択がが重要であること。これは私が新たなコミュニティに参加して分かったことです。私にとっては、「狭く固定されたコミュニティ」「深い人間関係」というのが、問題や悩みを作り出す要因だったということです。
ご近所づきあい、お稽古事、大学院というのは、限定された人たちと、入り組んだ人間関係を築くことが必要とされ、出入りが不自由です。
一方で、オンラインサロンやADDressの場合は、集まる人が広範囲で流動性が高く、ライトな人間関係を築くことが可能、その中から「仲良くしたい人とだけ」繋がっていけばいい。
SNSでの人間関係構築のメリットについては、「頭ではわかっていた」ものの、今回それを体感し、自分に合った、「範囲」と「深さ」を選んでいくと、人間関係のストレスは少なくなるんだということがわかりました。
オンラインサロンの選び方と現状の楽しみ方
オンラインサロンに関しては、オンライン上でのつながりになるので、逆に、範囲を少し限定的にすることにして、月額の利用料金が5,000円以上のものに限り検討しました。そうすることで、毎月ある程度、自分に投資できる人たちが集まってくることが想定できたからです。
一定額以上の自己投資ができる人であれば、私もその人たちから何かを学ぶことができるはず。そう思って入会しました。その想定は当たっていて、主催者からいろいろな情報提供があるだけでなく、参加者同士の情報共有や協力などがあり、情報を得るためには有益です。そして、オンラインサロンの中の小さなコミュニティも出入りが自由です。
今私は、ブログを定期的に更新することや、SNSの可能性を模索することが必要なので、それを応援してくれる人、一緒に頑張れる人を見つけて、励まし合いながら、その方たちから良い刺激をいただくことができています。
ADDressでの現状と楽しみ方
何故、私にとってADDressが心地よいのかを考えてみました。
ADDressは「月4万円で住み放題」というサブスプリクションサービスです。なので、月4万円を住居費として考える層の人たちと、住居費とは別に、「経験」の費用として4万円を支払う人層のひとたちがいます。となると集まる人が多様になり、そこが一般的なシェアハウスや、ホテルとは違うということになります。
そして、この多様な会員にプラス、個性的な家守さんたちがいらっしゃいます。年齢も、経験も所得も様々な人たちが、一緒に暮らすことになり、そしてそれが流動的です。最大でも1週間だけ、ご一緒することになり、固定ベッドがあっても、自分が動くことで、「固定」にはならない。これが魅力なのだと思います。
私は月4万円(実質固定ベッドがあるので4万円ではないですが。)で、固定費としてかかる住居費を支払っていますが、ADDress会員になったことで、会社員ではなくなったことで失ってしまったコミュニティと教育機会の両方を得られています。なので支払った金額以上の価値を感じています。
ADDressを始めてから、本当に色々な人に会いました。短いながらも一緒に生活をするので、お話しをする機会も多く、自分の知らない世界の話や、今まではニュースで見ていた出来事に関してのしてのリアリティが高まるような実体験をお聞きすることができています。
「住まう」ということだけで考えれば、自分が気に入った家を見つけて、住むほうがいいに決まっていますが、「いろいろな場所に住んでみる」「いろいろな人に会ってみる」という経験ができ、そしてそこに、多様性と流動性がある。というとところが、わたしにとってのADDressの魅力です。
昨日も、家守さんから「〇〇さんが、Emilyさんが行くからよろしくって言ってました」と親切に差し入れをくださいました。でも私は、実はその〇〇さんには1度しか会ったことがありません。なのにその方はご親切に家守さんにご連絡を入れてくださったのでした。その方の人生のいろいろな話を聞いて、ビジネスチャンスの考え方にとても感銘を受けました。たった1度、数時間であっても、つながりができる。(逆につながりをライトにしたいと思えばそれもできる)それは、お金をたくさん払ったら得られる、というものではありません。
ADDressに一定額を支払うことで、私が得ているのは「住まい」ではなくてコミュニティという無形の資産なのです。
まとめ
無職になったら新しいコミュニティが必要。私はこれを思いのほかスムーズに見つけることができました。そして、なぜそれが自分にとって良かったのか、を自覚でき、その思考について、実際に言語化することで再現性を見出すこともできました。
今後どうやったら、その人に合った範囲や深さを見つけることができるのか、も考えてみたいと思います。
今夜もよい夢を見られますように。
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